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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第5章 『未亡人の奥様の白鳥様』

そんな…、未亡人ながらに身持ちが固い

白鳥美幸…と言う女性の人生が…

狂い始めたのは…、

愛する夫との間に生まれた

一人息子である、白鳥明…が…小学校を卒業して。


中学生となり、高校生になる年齢になって

亡くなった美幸さんの

ご主人に…、忘れ形見の息子さんが

年々瓜二つの様に、1歳また1歳と成長して

そっくりになって来るのを見ていると。


自分の息子が…、夫の様に見えて来て…。

自分の息子を見る目が…

母親の目から変わってしまいそうだから…。


彼を…自分の息子ではなく、

男として自分が見てしまう前に…、

自分が持て余している女の欲望の熱を…

どうにかさせて欲しいと。


茂木探偵事務所に…、親父の事を思い出して

美幸が親父を頼って尋ねて来たのだが。


その時は丁度…、親父が急死して

丁度…親父の葬儀が終わって、2週間程した頃で。


僕が親父の訃報を、美幸さんに伝えると。

かなりショックを受けていた様子…だったので。

急な事で葬儀に呼べず、申し訳ないと…。

親父の息子として、謝っては置いたのだが。


離婚しているとは言え、お袋が来る手前。

美幸さんを…呼ぶに

親父の葬儀に呼べなかったのだが。

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