はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第22章 『初めての彼女』
彼女…自身も…それなりに
偏差値の高い学校を出てて。
教育…に関しては、不干渉な
親父…よりはよっぽど
俺の教育に熱心だったのだが。
今思えば…静さんが…あの
バカ親父とグルになって…、
僕と…柏葉を…くっつけようと
してた様な…気がするんだけどね…。
まぁ…僕の初めての彼女が。
あんな事になるなんて事は
あの頃の僕は…考えても無かったけど。
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その日は…暇な日だった。
特に…何の仕事の予定も無くて。
仕事がないだけじゃなくて、
打ち合わせも問い合わせも無くて。
『ああ~、暇だ…』
退院してから大口の仕事が続いて。
連日忙しかったのは忙しかったし。
この…10月から11月に掛けては
かなり…儲かったのは確かだった。
『ねぇ~、真奈美ちゃ~ん。
仁さん、暇なんだけど?』
真奈美ちゃんは…パソコンに向かって
動画編集の作業中で。
12月に神戸の北野の
旧レイン邸で行われる
森園美海の公開処刑大会のムービーを
仕上げてくれている段階だ。