はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第31章 『決戦は土曜日に…第一部』
こっちですよと真奈美ちゃんに
手招きされて案内されて
CLOSEの札が掛かっている
ドアの前にたどり着いた。
どこかに真奈美ちゃんがLINEをすると
中からスタッフの人が出て来て。
ヘアサロンのドアを開けてくれた。
『真奈美ちゃん…確か、薫の
サロンに通ってなかった?』
僕の同級生に…腐れ縁みたいな
感じでずっと交流している
鬼島貴虎と…天宮薫が居るんだけど…。
薫は今や予約が取れないカリスマ
美容師として、自分の店を
三宮の駅から歩いて5分もしない
一等地に…構えている…感じで。
真奈美ちゃんは確か、担当は
薫じゃないけど…薫のサロンに
サービスして貰えるからって通ってると
真奈美ちゃん本人から聞いてただが。
連れて来られたサロンは…、
三宮の駅前の…薫のサロンじゃなかった。
「いいじゃないですか、私の
担当をしてくれてた人が…
独立して自分のお店持ったんですよ」
雑居ビルの1階にあるヘアサロンは
外からもガラス張りで中が見える。
カットするスペースも3ヶ所で
外に完全予約制と書かれていた。
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