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床の無垢フローリングも…
コンクリート打ちっぱなしに
デザインでタイルが埋め込んである
オシャレな内装の小さなサロンで。

自分の店を持ったと言うだけあって
カットするスペースの鏡の横に
オープニングセールと書かれた
メニュー表が貼ってあって。
かなり…今月はお得に施術を
受けられる感じになっているようだ。

まずはシャンプー台へどうぞと
シャンプーブースに案内して貰って、
真奈美ちゃんと並んで
シャンプー台に座って
シャンプー台を倒されて
顔にタオルを掛けられた。

シャンプーして行きますねと
声を掛けられて……。
その時に声が聞こえた方向と
シャンプーをしてる手の位置に
違和感を覚えて。ハッとした。


『…薫、…お前だろ？…』

「あはははは～。僕…何にも
言ってないのに…わかっちゃったの？
やだなぁ～、仁。今日は…
結婚式行くんでしょ？ちょっと伸びてるし
イケてる男になる様に僕が
綺麗にカットしたげるからね？
だって仁、いつでもいいよって
言ってるのに全然僕の所に
来てくれないじゃん」