テキストサイズ

はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第31章 『決戦は土曜日に…第一部』



「仁さん、森園に声を掛けますか?
森園と生田港斗を接触させるんですか?」

真奈美ちゃんがそうこっちに
言って来るがゲストが次々に来てるから
全員写真を撮りたいし。僕達の仕事は
森園美海の公開処刑ムービーの
上映をこの式の余興でするのを
見届けるのがメインだから…。

僕達にそれを阻止したりとかは…
仕事の範疇ではない部分もあるが
生田港斗が友坂巴と交際してると
知っている立場上…、
友坂巴と生田港斗の関係に
亀裂が入るような事になっては
こちらとしては具合が悪い。

そんな風に思っていると
すっと…僕達の前を
影が2つ通り過ぎて行って。

「凄い美女が居ると聞いて
こっちに来たら、誰かと思えば
森園さんじゃないですか。
相変わらずの美貌ですね、以前より
更に磨きが掛かって洗練されてますね。
受付は済まされましたか?でしたら
チャペルまで私達がご案内しますよ」

そう穏やかで紳士的な口調で
それでいて森園の外見を
褒める事もスマートにしながら
前嶋が森園に声を掛けながら
森園の右側に陣取ると。

「もう…二度と会えないかと
思ってたんですよ、美海さん
結婚のお祝いも出産のお祝いも
出来てないままでしたし。
お子さんが居るとは思えないほどですね」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ