テキストサイズ

はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第31章 『決戦は土曜日に…第一部』



自分の席が決まっているが
料理は自分達で取りに行く
ビュッフェスタイルになっているから
このスタイルなら給仕の為の
レイン邸宅のスタッフの人数を
最低限度にできるので。
費用を安くしてその分で
料理を充実させたとは
新郎新婦から話は聞いていて。

撮影…お忙しいでしょうけど
他のゲストも撮ってくれてるので
お二人も食事食べて下さいと
新郎新婦から声を掛けて貰って。

サプライズの演出の仕掛け人として
ここに潜入してる僕達にも
2人は気を遣ってくれて、
ありがたく真奈美ちゃんと撮影を
交代しながら合間に軽く摘まませて貰った。

食事会がスタートして、各テーブルから
談笑する声が聞こえていて。
ゲスト達が自由に移動して
他のテーブルのゲストと話したり
新郎新婦に話をしたりしていて。

森園は…と言うと……何とも言い難い
表情をしながら生田港斗を見ていて。
生田の隣には友坂巴の姿があって。
ビュッフェテーブルに料理を
取りに行く時も一緒、ドリンクの
コーナーに飲み物を取りに行く時も一緒で
生田と友坂は常に行動を共にしている。

自分の美貌を…他のゲストから
褒められて最初こそ機嫌が良かった
森園だったが、肝心の生田とは
まだここに来てから1時間半以上
時間が経過しているが1言も
言葉を交わせていないばかりか。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ