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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第32章  『旧レイン邸宅にて』


「破れる?だったらどうだって
言うんだよ?お前が今着てる
そのドレスも…、
普段使ってる高いデパコスも…、
月1で通ってるヘアサロン代も…
誰が…、誰と誰の為に…
朝から晩まで働いて…
休みの日に…副業までして
稼いで来た金だと思ってんだよ?」

「………ゆッ…、ゆーすけっ…
痛い、や、や…めて…っ……」

「お前が……、
ホテルウェディングがいい
って言ったから…ッ……。
ホテルで挙げた結婚式の費用も…
お前が貯金があんまりなくて
お母さんが病気で手術するからって
今は出せないけど後から返すからって
俺が…全額出したんだよ…なぁ?」

『伊藤さん…お気持ちはわかりますが、
その辺りの話は第二部の方でゆっくりと…』

このままだと伊藤が森園を
殴るか頭突きでもかましそうだったので
とりあえずストップを掛けて置いた。

伊藤雄介にはこっちが知ってる
情報は全部共有してあるから。

妻である森園が生田港斗を
目的にしてわざわざ子供の
陽斗を母親に預けてここに来ていて。

その為に…今日の…ドレスも
ヘアセットとメイクも…予約して
プロにして貰って来てるんだから。
森園の…生田に対する本気度も
全部伊藤雄介は知って居るし…。



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