はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第32章 『旧レイン邸宅にて』
任せようと思えばこの場から全て
担当の弁護士である卯月先生に
丸投げする事だって出来たのだから。
それを自らの意思で選択した
遊亀美月には…僕は頭が上がらないし。
芯の強い…女性だと思うし…、
実家も太いお嬢様で…献身的な女性を
妻にしておきながら方々で色んな女に
自分の種をばら蒔きまくって
複数の女性を孕ませた遊亀正樹は
バカな男としか…言いようがない訳だが。
スッと1枚の書類を
遊亀美月がテーブルの上に出して来て。
その書類は先ほどの公開処刑ムービーに
モザイク処理をして出した
伊藤陽斗のDNA鑑定の結果で。
そこにははっきりと伊藤陽斗は
森園美海と遊亀正樹の子供であると言う
鑑定の結果が明記されていて。
「私は…、夫との間の子供を妊娠中ですが
貴女の存在を知った時にはこの子は
もう中絶が出来る週数は過ぎておりました。
貴女と夫の…正樹との関係が
私と夫が交際を始める前からの
関係である事も全部……調べて頂きました。
そして…私が夫と結婚した後も
貴女と夫との関係は続いて居て。
貴女が夫と間の子供を出産した今も
夫との関係が続いている事も…
存じ上げております」
「まっ…、まーくんの…奥さん
でも…、まーくんとは…単なるッ…」
ギロっと…音が聞こえそうなほどに
遊亀美月の眼光が鋭くなったのを感じた。
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