はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第32章 『旧レイン邸宅にて』
「は?…え?…ゆーすけ?…。
何言って…んの…?ゆーすけ?
ねぇ、冗談だよね?ゆーすけ
私と離婚する…って本気?」
「お前は俺を都合のいいATMとしか
見てなかったんだもんな、美海。
朝から晩まで…休日も削って…
あくせく…お前と…陽斗の為に
働いてたのが…バカバカしくなったよ…。
陽斗が……自分の子供じゃないなんて
夢にも…思ってなかったからな。
俺が…仕事に出てる間に
あの男意外の男も連れ込んで…
俺の悪口ばっかり言ってたんだろ?」
「違うの…っ…ゆーすけっ…
私が愛してるのは…ゆーすけだけッ
あんな検査結果偽物よッ、偽造なの。
あの女が私の事をハメようとしてるのよ」
浮気女のテンプレートみたいな
常套句が森園の口から出た所で
バァンと伊藤がテーブルを叩いて。
森園はその音に驚いてフリーズする。
「全部……バレてんだよ、美海。
お前が陰で俺をずっと小バカにして
笑ってた事も全部な…?ちゃんと
音声データもあるからな
後で…あっちで聞かせてやるよ…。
それに陽斗からサンプルを
採取したのは俺だし、遊亀さんの
奥さんがご主人のを採取してくれたからな。
あのDNA鑑定の結果が覆る事なんてねぇよ」
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