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いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る

第23章 ~現実~


 朔夜は朱花の胸に顔を埋め…
普段は、そんな行動は、しない朔夜…

朱花「えっ…どうしたの…?」

 どちらかと言うと朱花の方が…

朔夜「……………」

朱花「…もしかして
…僕に…甘えたいの…?」

 朔夜は…頭だけ頷き…

朱花「……………」
(ふふふっ…珍しいなぁ…
って言っちゃったら…
また拗ねちゃうかもね…)

 朱花は朔夜を
優しく包み込むように抱きしめ…

最近、心身共に疲れていたせいもあり…
再び、ふたりは寄り添い…
深い眠りにつく…


 ふたりは懐かしい夢を見ていた…


とても、あたたかく…安心する夢…
また君に逢えて…恋をして…
愛してやまない…

《今まで助けて貰った分…
     今度は僕が君を守るから…》

《俺を想い出してくれて…ありがとう》

               【完】

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