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いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る

第11章 幾月が経ち…


紅「藍は、あんな事を言ってるけど…
本当は優しいんだよ…大丈夫っ!!
この宿は安全だよ…藍が、ちゃんと
信用できる宿で働けるように、おいらの
変わりに探してくれたんだよ…」

藍「紅…余計な事を言うな…」

薬「あの…それでは…
紅様に、お渡ししたい物があります…」

薬は小さな小瓶を渡した…

紅は…小瓶の中身を覗いてみた…

紅「これは…金平糖…かな…?」

薬「紅様の薬…刻がなくて…
これだしか…作れなくて…
少ないですが…紅様の病は…」

紅「知ってるよ…自分の身体だから…」

薬「この…金平糖は…病を完全には
治せません…ですが、
進行を遅らせる事は出来ます…」

紅「うん…ありがとう…」

紅は薬を優しく抱き締めた…

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