いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る
第17章 希望…朔夜と朱花…
朱花「郭(くるわ)言葉=花魁言葉…
わっち…とか、ありんす…とか…かな
…でも…それは江戸の吉原だけで…」
朔夜「おいら…は使わないの?」
朱花「う~ん…"おいら"は客の前で
使ったら笑われる…って
聞いた事あるなぁ…」
朔夜「えっ…?でも紅は俺に対して
普通に"おいら"って言ってたぞ…」
朱花「ふふふっ…
朔夜は紅の客じゃないでしょ?
もしかしたら…
紅は使い分けてたんじゃない?」
朔夜「そっか…」
朱花「ちなみに…花魁言葉は…
各地域の方言を話す花魁達が
客に何を言ってるか分からないから…
それを統一する為に花魁言葉が
生まれたらしいよ…
もちろん花魁同士にも伝わるように…」
朔夜「へぇ~…
ちゃんと知識…だけ、はあるんだな…」
朱花「朔夜…一言、余計だよ…」
(僕…しょんぼりしちゃうなぁ…)