いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る
第19章 数ヵ月後…
朱花「す、すみませんっ!!
僕…前を見ていなくて…」
藍影「俺は大丈夫だけど…
君こそ…大丈夫…?」
その柔らかい声に優しい人物は
僕に手を差し伸べてくれたけど…
恥ずかしさのあまり…
逃げるように立ち去ってしまった…
藍影「あら…行っちゃった…」
文「ちょっと藍様っ!!
早く進んで下さいっ!!」
薬「後ろが渋滞してますよっ!!」
藍影「あぁ…そうだなっ…悪い…」
武「あぁ…腹減った…」
頼「藍様、紅様…
そろそろ昼食の時間ですが…」
紅掛「藍影…逢いたかったよぉ!!」
藍影「俺も逢いたかったよ…
それより、これは何?」
藍影は紅掛の
持っている物を指差した…
紅掛「あぁ…今、朱花ちゃんが、
おいらに渡してくれたんだよ…」