テキストサイズ

いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る

第21章 ~初舞台~


 初舞台では
朱花の舞が注目を浴びていた…

 朔夜は変装もせずに特等席に…

初舞台は無事に終わり…

と思われたが…

何やらスタッフが慌てていた…
客の対応に…

 朱花の舞に惚れた客達が
入り口付近に出待ち状態…

 それと同時に…
朱花に1件のメッセージが…

朔夜からだった…

   朔夜《裏口で待ってる…》

と、一言だけのメッセージ…
だけど…嬉しかった…

 朱花はスタッフに…
《裏口から帰ります…お疲れ様でした》
と声を掛け…裏口から帰る事にした…

まるで駆け落ちみたい…

 《早よぅ貴方様に逢いたい…》

 朱花は裏口のドアノブに手を伸ばし…
扉を開ける…

朔夜「朱花…お疲れ様…」

柔らかい声に優しい人…

 朱花は朔夜に抱きついた…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ