いつか、絶望の底から救い出して…
第2章 世間の評価
ウソ、でしょ…
世間の評価まで…
どうして…
呆然とするアタシをよそに、真渕先生はコメントを読み上げる。
「正直、絵自体そんなに上手くないしねこの人。なんて言うか雑誌の中で一番下手じゃない?」
「──ッッッッ!!」
下手…それは一番アタシが言われたくない言葉だった。
どうして…頑張ってきたのに……
あれだけ死ぬほど努力したのに……
寝る間も惜しんで描き続けたのに……
もうやめて……
これ以上、読み上げないで……
もう、アタシ…壊れてしまう……!
逃げたい…逃げ出したい……
もう無理…!耐えられない……!
あれ…逃げ出したいのに……
足が動かない……