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憂鬱な淫夢…

第1章 なんて朝だ!

 ② なんて夜だ


「なぁ…」
 俺は問う。

「え、なに?」
「まだ…帰らないのか」
「えー、帰って欲しいのぉ?」
 にこやかな笑みを浮かべて言ってくる。

「うん…」
 俺はそう呟き、頷く。
「嘘、ウソぉ、本当は帰って欲しく無いくせにぃ…」
 更に、満面に笑みを浮かべて囁いてくる。

「いや…、だって…」
「えー、だって何よぉ…」
「あ、うん、いや…だから…」
「だから何よぉ…」
「もう…夕方だし…」
「あらあら、あんなに…」
「え、あんなにって…」

「あんなに出してさぁ…
 出し切ったら、はい、さよならなのぉ…」

「う…」
 絶句してしまう。

「うーんとぉ、三、あ、四回かぁ…」
「四回って?…」
「四回じゃん、アナタが出した、イッた回数…」
 今度はいやらしい笑みを浮かべてくる。

「そ、それは…」

 そう…
 それを言われてしまうと、全く説得力が無くなってしまう…

「もう、うっとりした顔でぇ、舐めさせてきたくせにぃ…」
「あ、い、いや、そ、それは…」

 そう…
 昨夜、女装美少年とは全く気づかずに持ち帰ってしまった彼女?…
 彼?…
 の、絶妙で、抜群の舐めワザに、俺はすっかりハマってしまい…

 気付くと、既に四回、舐められ…
 舐めさせ…
 射精していたのである。

 それは、それは、その快感は、得も言われぬ絶妙な快感と絶頂感なのだ…

「あ…」
「あらあらぁ…」
 それを思い浮かべるだけで、また、勃ってきてしまった。

「カラダは正直ね…」
 またしても…
 満面に笑みを浮かべながら言ってきた。

「本当はさぁ…」
 
 う…

「本当はぁ、この未知のぉ、魅惑なぁ、この快感にぃ…
 ハマっちゃったんでしょう…」
 淫靡で、淫らな目で見つめながら、そう言ってくる。

「ほらぁ、もうさぁ、自分にぃ、正直になりなさいよぉ…それにぃ…」

 う、それに、なんだ…

「わたしのもぉ……してみたいんでしょう?」
「あ、いや…」

 正直、ドキドキしてきてしまっていた…
 確かに、舐めてみたい気持ちが…
 微かに…あった。

「ほらぁ…してみるぅ…」

 ただ、ひとつだけ…
 ひとつだけ…

 あんなデカイのが俺の口に入るのだろうか?…

 昂ぶりが止まらない…

 そして…
 朝から、悪夢…
 いや、淫夢が…

 醒めない…

 なんて夜だ…



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