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憂鬱な淫夢…

第2章 ルージュの淫夢

 

 子供の頃にさぁ…


 頻繁に遊びに来ていた母親の妹である叔母さんのタバコの吸い殻のさぁ…

 真っ赤な口紅跡を見る度にぃ、なぜか、ゾクゾクしちゃってたのぉ…

 あの真っ赤なルージュの唇のシワの跡に…

 吸い口のフィルターの歯噛みの跡に…

 なぜかぁ、ゾクゾクと昂ぶり、ドキドキと高鳴りを感じちゃってたわぁ…

 それからは…

 真っ赤な口紅、ルージュが大人の女の憧憬の象徴として、わたしの心の奥深くに刻まれたのよねぇ…

 そしてそれからは、心から求めていたのは真っ赤な口紅、ルージュの似合う女…


 だけどね…

 わたしには…

 真っ赤な口紅が似合わなかったの…

 顔の造りが地味だから、真っ赤な口紅が浮いてしまうのよ…

 そんな時…

『この色が似合うと思うよ…』
 そう云われ、大好きな彼からプレゼントして貰ったのがこの… 

「ピンク色の口紅なの…」

 そして目の前でその貰ったピンク色の口紅を塗り…

『ああ、やっぱり、似合うよ、かわいいよ…』
  
「そう囁かれ、キスされ、唇を舐めまわされ、そして優しく抱かれたの…」
  
 夢のようだった…

 それが、初めての夜なのよ…





 そう言いながら、彼女は…

 奴は…

 あの巨大で…

 太くて…

 熱く…

 猛々しい…

 鬼頭を…

 いや、亀頭を…

 グイグイと、俺の口に押し込んできたのだ…


「あ……む……ん…」


「ほらぁ、もっとぉ、大きく、口を開けてぇ…」


「ん……ぐ……ん…む……」

「あん、痛いわぁ、歯を立てないで…」

 本当に大きいのだ…

「あら、また、アナタのポークビッツが勃ってきたわよぉ…」

「ん…ぐ…むぅぅ………」

 まだ、あの夢が…

 淫夢が…

 醒めない…


「なんだ、かんだ、いってもさぁ…」

 愉しんでるんじゃないのぉ…

 そう、奴は、淫らで、淫靡な笑みを浮かべながら囁いてきた。


 俺の心は…

 ザワザワ…

 していた…

 そして、今…

 禁断の扉を…

 いや、口を…

 唇を…

 大きく開く…




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