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もう奴隷のように犯されるのはイヤ…

第5章 【同窓会の夜……酔い潰れて目が覚めたら】






「いや〜そうやそうや、宇津井…マキちゃん!マジで綺麗になったね?俺なんでマキちゃんフったんやろ?あの時めっちゃ嬉しかったのは覚えてるねん、勇気出して言ってくれたんやろなぁって思ったし、ほんまガキやったからマジで惜しい事したわぁ、あ〜そうそう、マキちゃんいつもそうやってはにかんでたよなぁ、思い出すわ」



私もこの喋り方が好きだったなぁ、とか。
笑い方もあの時のまんまだなぁ、とか思った。



「ほんまや、何でフったんよ、というより、タイプじゃなかったんやろ、だって付き合うとかじゃないやんな?って言ってたもん、あ…フられるん確定やってあの時思って、好きって気持ちを知っといて欲しかっただけって答えたん覚えてる」



「うわ、俺そんな酷い事言ったんや」


「そうやで、でも、ほんま、フられてからも結構長い間好きやったよ」


「ほんま?付き合ってたらどうなってたんやろうなぁ!」


「アハハ、すぐ終わってたかもね」


「かなぁ?いや、でもほんま綺麗になった、びっくりした」


「ふふふ、ありがとう」


その一言だけであの時フられた私が報われる。
25年の時を経て、彼を見返したったぞって。
卒業してからどうしてたか、結婚はしてるか、子供はいるのか、どの辺に住んでるのか…とか結構話した。
私は小学生の息子が2人居るけど、彼には中学生の息子と小学生の娘が居るらしい。
連絡先はインスタを聞かれたけどしていないと答えた。
予防線は私から。
今日のメンバーで作ったグループLINEなら良いか。


「俺の何処が好きやったん?」とか普通に聞いてくるのね。
「え……顔?」って答えたら
「うそやん、告白してくれた時も俺聞いたけど違うこと言ってたで」
じゃあ、何で聞くんよって思った。


「マキちゃんいつもお弁当やったやん、俺がほんまマキちゃんだけにお弁当見て美味そう、ちょうだいって言ったらマキちゃんくれたんやけど、それが何かマキちゃん的にその時の俺が無邪気で良いなって思ったって言ってくれたよ?俺それだけめっちゃ覚えてる」


私の記憶からすっかりすり抜けていた衝撃的事実。
逆に照れてしまう。
「そうやったっけ?」と笑うしかなかった。
でも私はフられた後に付き合った子を知っている。
1ヶ月ほどで別れたみたいだけど。
これも全部あの時の淡い思い出。







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