12歳年下の彼に溺愛される話
第3章 12歳年下の彼
「すいません…、ぼんやりと
してしまっていたみたいです…」
『あの…そろそろ…その…、
港斗さん呼びを…巴さんには
止めて貰いたいんですが?』
自分の名前を、さん付けじゃない
呼び方にして欲しいと
港斗が巴にそう言って来る。
「でも…、港斗さんは…私の事…
さん付けしてるのに…、私が…
港斗君とか、呼び捨てにしたりは…」
『まぁ、ゆっくりで…良いですけどね、
僕の事を呼びすてて呼んでくれるのを、
僕は…のんびり待ってますから』
周囲の視線も…気になりますし、
僕はそろそろあっちで
トレーニングして来ますと。
そう港斗がこちらに言い残して、
本格的なウエイトトレーニングが
出来る方へ移動して行って。
その日は…その後は、
ため息ばっかりつきながら
何時も決めてる時間まで
ゆるゆるとしたトレーニングをして。
水曜日は…トレーニングの後に、
一緒に1杯だけ飲むのは…、
付き合う様になってからも続けていて。
『巴さん…
この後、僕のアパートに
泊りに来ませんか?
別に平日の夜に…食事とか…、
行ったりしたりとか…、
映画のレイトショーとか僕は、
週末だけじゃなくて
平日も…巴さんと会ったりしたいんですけど』
居酒屋で生ビールを飲みながら。
港斗がそうこちらに言って来て。
「……平日に…デート…」
そう言えば…、雄介さんとは…
金曜日と土曜日に雄介さんの
アパートに泊まりに行って。
そして日曜の夕食を済ませて帰る様な。
そんな生活を…ずっと…していたけど。
よく考えたら…あの女の人とは…
平日に…ずっと…会ってたのかなって…。
週末はずっと一緒だったんだから、
そうとしか…考えられない…し…。