素敵な飼い主様
第9章 おかえりand罰?!
そのおかげで両手が自由になって、あたしも強く彼を抱きしめた。
久しい香りに、頭がくらくらする。
「俺も、悪かった。セックスしないって言われたとき、俺としたくないのか、と思うとついカッとなってしまった・・・。すまない」
「いいの・・・、あたしも、神矢の言いつけをいくつも破ってしまったから・・・」
「・・・・・・」
急に黙り込んだ神矢。
なんだ?と思って顔を上げると、目をめちゃくちゃ吊り上げて怒ったような顔をしていて、あたしは固まった。
「そうだ。そうだったな。忘れていた。お前は首輪をはずし、ご主人様の言うことも聞かず、他の男に抱かれた。これは何を示すか、わかっているのか?」
ぐいっと顎に手を添えられて強制的に上に向けられる。
そ、そりゃぁあたしだって悪かったけど・・・!!
「あ、あなただって人妻を抱いてたじゃない!」
あたしはこの目で見たのだ。
あたしは駄目で自分はいいだなんて言わせない。