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素敵な飼い主様

第5章 傍にいろ




彼は、不器用だ。




そして、エロしか頭にない。





けれど、彼は。





「泣き止むまで、泣けばいい」



時折優しい。
いや、優しいのだ。


本当に不器用すぎて、その優しさに気づくことができなかった。



あたしに首輪をつけたのは、多分他の誰かに襲われないようにしたのだと思う。



「神矢・・・もう、大丈夫だから・・・」



そっと離れると、神矢は苦しそうに眉根をよせて、あたしの肩に顔を埋めた。



静かなバルコニーに、二人きり、だ。



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