素敵な飼い主様
第1章 1
あたしは、クスリと上品気に笑う。
そうすると、さっきまで騒いでいた男らは頬を赤く染めた。
「おあいにく、あたしはそんなものに興味はないの。でも、あるとしたら、そこの貴方・・・」
金髪二人組みを通りこして、後ろの不機嫌そうな男を指差した。
驚いて目を見開く二人。
でも、直弘という男は表情を変えず、ジッとあたしを見ている。
あぁ、久しぶりに楽しめそうだ。
「一緒にランチでもしませんか?」
「・・・・・・・・・」
「直弘!今回はお前のために女探しにきたんだから、OKしろよ!」
「そうだぞ!!」
外野がなにやらブツブツいっているが、なるほど。
そんな理由があったのか。
顔はよけれど、このような無愛想な性格では彼女はできないだろう。