素敵な飼い主様
第1章 1
でも、さっきの男が酷すぎて、快楽を求めているのも事実で。
金がなくとも、ただSEXをしたかった。
でも、さすがに3人は面倒だ。
一人選んでやろう。
「あれー?怖くて固まってるんじゃねーの?!直弘の仏頂面のせいだぞ!」
直弘・・・?
なんとなくその”直弘”という男を見る。
思わず、息を呑んでしまった。
こんな男たちとは不釣合いなほど、硬派そうなイメージがあった。
顔は整っている。
一度も染めたことがなさそうな漆黒の黒髪。
そこから覗く切れ長の濡れた瞳。
”僕は女を知りません”みたいな感じだ。
それにしても、眉間に皺を寄せすぎなのではないか?
もし、あたしの上でその眉間が快楽さ故に歪んだものなら、
どんなにいいのだろうか―――・・・。