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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第9章 ラスト・バトル


ザックは立っていられなくなり、路上に崩れ落ちる


同時にエイミーのクルマが駆けつけた


「ザック先輩ッ!」


「エイミー、良かった……無事だったんだな」


「それどころじゃないよ、ケイトが……ッ!」



ザックは痛みに耐えながら、なんとか立ち上がって車の後部座席を覗く


そこには全身がアザに覆われたケイトが苦しそうに斃れている姿があった


そこにあっという間に軍の緊急車両が何台も駆けつけてきた


どこからともなく現れた緊急車両からは次々と白衣の男たちが出てきてケイトを抱きかえる


「おい、待て!お前ら!ケイトをどこにやるつもりだ!」


ザックは残る力を振り絞って取り囲んだ男たちをなぎ倒した



そこにザックの肩にやさしく手をかけてくる女性がいた


スージーだ


「落ち着きなさい、ザック
 ケイトを緊急輸送します
 邪魔をしないで!」



「スージー?」


彼らはすぐさまケイトを車両に乗せると、急発進して立ち去ってしまった


ザックはなすすべなく呆然と立ち尽す


さらにスージーは白衣のスタッフに号令をかける


「さぁ、わたしたちはナノスキンの残骸を回収するわよ、急いでッ!!」


一斉に白衣のスタッフは四散して、バキュームノズルを使ってサメの残骸を回収していった


その様子を見ながらエイミーはザックに寄り添った


「これは一体……、先輩……」


「くそッ!わけわかんねぇよ!?」


するとスージーがザックの方へ振り返った


「落ち着きなさい、ふたりとも
 ケイトのために皆が集まってくれたのよ」


あたりには作業するスタッフたちで埋め尽くされた……


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