シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない
第9章 ラスト・バトル
ジムⅢたちに連邦軍用の通信回線が入ってきた
「皆さん、離れて下さい
バケモノを消去します!」
メテオシュタインはくるりと一回転すると再びキシュをサメへと向けた!
バシュッ!バシュッ!
続けて抗ナノスキン弾が撃ち込まれ、暴れるサメの身体を痛めつけていく
「修復されてないぞッ!?なんだあの兵器は?」
それでもサメは最後の力を振り絞って、食らいつたままのザック機の腹を食い破ろうとした
「ジムⅢのパイロット、こらえたまえ」
そう言った声にシモンズは聞き覚えがあった
メテオシュタインはグンと機首を強引に下げると、そのまま急降下!
地上のサメに激突する瞬間、くるりと羽根を回転させ、地表すれすれの位置で変形した!
簡易的な人型を模したシルエット
航宙機に腕と脚を生やしたような機体に変形が終わると、至近距離で銃口をサメに向けた
「終わりだ」
メテオシュタインは残りの特殊弾丸をすべて撃ち尽くした
あまりの衝撃にザック機は弾き飛ばされ、勝手にコックピットハッチが開く
中から片腕を引きずったザックが出てきて立ちつくした
なめらかだったサメの全身はピクセルドットのように粒子が解放され、次々と結晶化していった
パリパリパリパリパリッッッ!!!
まるで急速冷凍されたかのようだ
メテオシュタインは再び飛行形態をとると、その風圧でサメの表面は崩れ落ちていくのだった…
そしてメテオシュタインは再び上空まで一気に上昇して、どこかへ飛び去ってしまった……
「なんだったんだ、今のは……」
身体がボロボロのザックは夢を見ているかのようだった