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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第3章 セカンド・アタック!


外壁エレベーターがコロニーの中心部まで到着した

降りるとそこは少し賑やかな街の中だ


限られた区画だけ、いまだにここで暮らす民間人たちが集まっていた


“ジョージタウン”

それがこの区画の名前だった


3人はいつものレストランへ入っていった


中は狭いわりに意外と人が入っていた

民間人だけでなく、連邦軍の制服姿も見受けられる


マットは知り合いの顔を見つけて話しかける


「なんだ、シモンズが来てるじゃねぇか!
 久しぶりだな!」


奥のテーブルで2人で食事をしていた男女のペア

その女性のほうが顔見知りだった


「おお、マットじゃないか!
 まだ軍に残っていたのか?
 モビルスーツ壊す前に退役しろよ?」


シモンズと呼ばれた女性は男性顔負けの気迫を持ってマットをからかっていた


「こんばんは、シモンズ」

「やぁ、スージー!久しぶりだね
 そっちはザックだったね?前にも会ったな」

「そうだね、今日で2回目だ
 アンタは民間人には勿体ない
 またモビルスーツに乗りなよ?」


「乗ってるさ!モビルスーツ教習所の教官だからな!操縦が下手になってきたら私が教えてやる」


シモーヌ・シモンズはロンデニオン・コロニーで空間訓練所で働くトレーナーだ

ときおり25バンチコロニーまで出張して訓練生の実地研修に立ち会っている


「やめとけ、やめとけ!
 ザック、コイツは去年ここで遭難した教官だぜ?まともに教えてもらえねえぞ?」


「バカヤロウ!あれは事故だったんだ!
 お前も“ビグロ掃討作戦”に参加しただろ」


去年、この廃棄コロニーの訓練中シモンズは自動自律型のモビルアーマーに襲撃、撃退させた過去があった


「まぁ撃退したのはほとんど私じゃなく、訓練生のナオトだったけどね…」


「シモンズ、また似たような事件が始まったぞ
 今日ザックたちが未確認物体に襲撃されたんだ、モビルスーツじゃない“何か”にな!」


「またか!頼むよ!もう私は御免だ!」


シモンズは大袈裟にリアクションして皆を笑わせた


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