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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第4章 男装の麗人クレリア


「ここには誰も居ないな?おかしくないか
 普通見張りぐらい立てておくだろうに」


「ザック、此処なら安心して
 邪悪に取り憑かれている輩にはこの結界には入れないさ、ここは神のエリアだからね!」


そう自慢げなクレリアの頭の上を誰かが堕ちてきた!


「きゃあっ!!!」

「うぉっ! なんだコイツ、どこから落ちてきたんだ!?」


教会はかなりの高さがあり、天井から落ちてきたのだとすると、ひとたまりもないだろう


「もうこの人駄目ですね、刺客の割りに無駄な結果だったようですね」


「デミトリッヒ直轄の指令を受けてきたのなら、彼の側近たちだ、また新手が来るよ!
 いつまでもここに籠城は出来ない
 ザックの言う通り、連邦軍の基地に向かいましょう!」


「オレは最初から言ってたじゃねェか!」


3人は急いで教会から離れることにした


街はまだ暗い


路地裏の狭い通路はかろうじて照明がいくつかある


「さすがにこんな時間じゃ外壁エレベーターに誰も集まってないでしょっ!」


3人が街をすり抜けてエレベーターホールまでなんとか到り着いた


ゴンドラが来るまで息を整えたかったが、意外とすぐにゴンドラがやって来た


最初にザックが乗り込もうと、ゴンドラの扉が開いた瞬間、ザックの身体が扉側に吸い込まれていった!
まるで掃除機に吸引されたかのように


「ザック!!!」


「危ない、クレリアさんッ!!
 ドアから離れて!!」


すかさずフィリップが手動でドアを強引に閉めた


「シャトルが破壊されていたなんて!!
 可哀想なザック、ここまで来て宇宙空間に投げ出されるだなんてら……」


フィリップは虚しく十字を切った…


クレリアはわなわなと肩が震えていた


一瞬のこと過ぎて、まだ理解出来なかった


“人の命が……こんな一瞬で……”


クレリアは何も出来なかった、自分を恥じた


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