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恋慕

第26章 戦場…朕と弦


 弦は…新たに…
秘力を胡弓に込め…曲を奏で始めた…
 しかし、胡弓の弦は、次第に切れ始め…
使い物に、ならなくなり…

 朕は、治癒の舞で弦を回復させ…
同時に敵陣達に妖艶の舞を見せつけ…
視力を奪い…疲弊していく…

 これではキリがない…


「もう、胡弓が…使えねぇじゃねぇか…
おいらの美しき爪が剥がれ落ちちゃうから
この楽器…苦手なんだけど~…」

 と、弦は胡弓から琴に替えて
重低音の曲を奏でる…続けて…


「ほら、ほら~…早く退却しろよぉ~」

 と、弦の爪は剥がれ落ち…
血が滲み始めていた…

 それを曲を聴いていた敵陣達は…

「…退却するから…その曲を…やめてくれ…」

 と、耳を塞ぎ…懇願してきた…

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