恋慕
第31章 仙人の領域…
紫仙は自分の懐から
純白に金色の装飾が施されている横笛を
取り出し…くるりと回し…
シャンに曲を奏で始めた…
雑念の入っていない…曲だ…
美しい音色…もしかしたら…シャンよりも
上手い…いや、比べ物にならない…
鳥肌が立ち…言葉を失う…木々は喜び…
空気も澄み渡る…
すると、
シャンの肌は、綺麗になり…傷ひとつない…
だが…鼓動は感じられない…
紫仙の曲の音も終わり…
紫仙
「これで…お前は私の物だ…」
と、紫仙はシャンに、とんでもない事を
言い出したのだ…
それを聞いていた祭は言うまでもなく…
祭
「どういう事だよっ!?」
と祭は紫仙を睨み付けた…
紫仙
「お前は馬鹿か?少しは賢いと思ったが…」
と、紫仙は祭に言い放つ…