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恋慕

第34章 寝床…



「では、この寝床で誰が寝るんだ?」


「う~ん…まつり~…一緒に…寝るぅ?」

 と、弦は祭に近づき…


「お前っ!!酒くさいぞっ!!」

 ふざけるなっ!!
と、祭は…弦を押し退けた…


「だってぇ~おいら、お前と違って
ひとりで寝た事ないもんっ!!
寂しいよぉ~…」

 と、弦は泣き出した…そして…


「おいら…ちょっと…竹藪で小便してくる…
ちょっと酒呑みすぎた…」

 これ、お前にやる…と、
弦から酒壺を渡され…
竹藪の中へ行ってしまった…

 どうやら、弦は拗ねてしまったらしい…

 弦の姿が見えなくなるのを確認し…

 普段は、あまり呑まない酒を
祭は飲み干した…


「俺だって…シャンと離れ離れの時…
ずっと、ひとりで寝て寂しかったんだぞ…」

 と、祭は、そう呟いた…

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