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恋慕

第37章 紫仙という男…


【紫仙という男…】

 紫仙は祭の言う通り
水晶玉で祭と弦の行動を視ていた…

紫仙
「あっはっはっ…お前ら見てみろ…
これは愉快だ…私が視ていると知っていて
約束を守らず…秘力を使った上に
自慰までしているぞ…」

 と、紫仙は
パッと扇子を開き仰いで、そう言った…

 シャンと朕は古宿の中…
大きな柱に背中合わせになり縄で
縛られ身動きできない状態だった…

 すると、シャンは…

シャン
「縄を…解いて…痛いよ…」

紫仙
「傀儡の癖に演技はよせ…私の曲の音で
痛みも苦しみもないはずだ…」

 と、呆れ気味に、そう言った…


「…貴方の言うことを聞くので…その…」

 今度は朕が紫仙に頼み込んだ…

 はぁ…と紫仙は溜め息をつき…

紫仙
「お前らが…
私の言う事を聞くとも思えんが…?」

 と、シャンと朕に冷たい視線を送った…

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