テキストサイズ

恋慕

第36章 募る想い…弦



「ったく、しょうがねぇなぁ…」

 弦は自分の紅色の衣を脱ぎ、
祭の露になっている箇所に被せてやった…


「お前に風邪を引かれたら、
おいらがシャンに殺される…
朕もシャンも…妬くなよ?これは事故だ…
俺と、まつりは決して、まぐわってないぞ」

 と、片手を上げ…
弦は、藍色に染まりつつある空の下で
虚しく、ひとりで誓いを立てていた…


「それにしても、まつり…黙って寝ていれば
可愛げがあるのになぁ…まつ毛長ぇなぁ…
あはは~…熟睡しちゃって…
酒に媚薬を入れすぎたかな…」

 と、弦は、
祭の頬を指で、つんつんして遊んでいた


「おっと…これでは、
また朕とシャンに妬かれてしまう…
おいらの悪い癖だな…そろそろ寝るか…」

 と、弦も瞼が重たくなり…
寝床で寝てしまった…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ