恋慕
第3章 刻は昔時代…
師範殿
「なっ…本当に、あるのですよっ!?
私は、あると信じていますっ!!」
と、ゴーンっ!!と鐘の音と共に
師範殿の声は、かき消されたのだった…
師範殿
「で、では、授業は此処までにする…
と、言いたい処だが…転校生を紹介しよう」
と、師範殿は扉の引き戸を開けるが…
なかなか入って来ない…
師範殿
「…?おや…?何処に行ったのだろうか…」
と、師範殿は廊下を見渡したり…
窓の外を見渡すが、誰も居ない…
弦
「転校生~?我慢できなくて
厠にでも行ってるんじゃないの~?」
おいら、探してくるよ~…と、
師範殿の返事を待たずに弦は、
教室から出て行ってしまった…
朕
「よもや、よもや~…師範殿…弦は…
もう遊びに行ったぞよ…?
我も学生寮へと帰るとするか…」
と、朕は、ゆっくりと歩きながら
教室を出て行ってしまった…