無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

彼女は、僕を見ると、

「私、１０３号室の里見と言います！先日ベランダでお会いした…。」

と言った。僕は、

「あー、どうも。谷川と言います。」

と言うと、里見は、

「突然すみません。ちょっと、上のお部屋で変な音がするんですが…。上のお部屋に人住んでいないと思うんですが、コトコト音がするので気持ち悪くて、一緒に見に行ってもらえませんか？一人じゃ怖くて…。」

と言った。僕は、上の階には誰か１人は住んでいるはずだけど、どこに誰が住んでいるかは知らなかった。しかし、僕の真上は音がしないので、２０２号室には人は住んでいないと思われ、今里見も自分の上の部屋には人は住んでいないと言う。ということは、住んでいるのは、２０１号室ということになる。

僕は、

「今行きます！ちょっと待って下さい！」

と言って、一旦ドアを閉めると、一応見た目を気にして、髪の毛を整えた。

直に外へ出ると、彼女は駐車場の方を見て待っていた。僕も駐車場を見ると、車は僕の車と、軽自動車の２台しかない。軽自動車は、里見の物なので上の階の人はたぶん留守だ。

僕は、

「お待たせしました！」

と言うと、里見が振り向き、僕は正面から彼女を見た。

やっぱり最初に感じたように、身長は低めだ。薄くメイクをした顔は、派手ではないが可愛い。それに、目を引くのは、ほぼ初対面の女性を見ての感想としては失礼かもしれないが、胸が大きいこと。女性は、そういうの嫌だと思うかもしれないが、男にとっては初対面でも胸を見てしまうのは仕方のないことだと思う。僕は、胸に視線が行くのを、無理矢理外らせて、彼女の顔を見ては、駐車所の車を見る動作を繰り返した。

里見は、

「谷川さん！すみません！変なお願いをして…。今、大丈夫でした？」

と聞いた。僕は、

「大丈夫です！暇ですから…。」

と言った。