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アパート

第5章 生い立ち

玄関先でビールを一本飲み干し、もう一本飲もうと部屋の中へ入ろうとしたとき、車のライトが僕を照らした。

沙耶香の車だ。ゆっくり駐車場へ入ってくると、所定の場所に停め、暫くして車から沙耶香が降りてきた。

もちろん、さっきと同じ格好をしている。

沙耶香は僕の方を見ず、真っ直ぐ103号室のドアへと向かって歩く。暗いため、沙耶香のパンティーが透けてるかどうかもハッキリ分からない。

僕は、

「お帰り!」

と言うと、沙耶香はチラっと僕を見て、

「こんな所で何してるの?」

と、冷たい言い方で言った。僕は、空き缶を見せて、

「暑いから外でビール飲んでた!」

と言った。沙耶香は、

「ふーん…。」

と言って、ドアを開けると部屋に入って行った。

僕も、外にいる理由がなくなり、部屋に入った。

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