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第6章 カウンセリング

僕が、怪訝な態度をしていたからだろう。

沙耶香は、

「先生は目が見えないけど、私は、自分の一番綺麗な状態で先生に会いたいの!メイクをしっかりして行くのは、その為よ!」

と言った。僕はそれを聞いても納得できず、

「でも、服装は、スポーツジムで体を動かす為の服装だったと思うけど…。」

と言った。すると沙耶香は、

「あー、う〜んとね、先生は目が見えないでしょ!ということは、今の私を知るためにどうすると思う?目が見えない人は、どうしたら物の形を把握できると思う?」

と聞いた。僕は、

「触るってこと?」

と言った。沙耶香は、

「そう!先生は、私の今の体型を触って確認するの!だから、ゴワゴワの服着てたら分からないでしょ!目の見える人は、見れば良いだけで特にそこには意識することもないと思うの!でも、目の見えない人は、そういう簡単なことでは、物を把握することはできないの!」

と言った。

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