ヤリチン野郎と一途くん
第9章 相談相手
それから…と友人は続けて…
「これ、持って行けよ…
学校への道のりは遠いぞぉ~」
と、友人から手渡されたのは…
ヘッドフォンと色んな味の
チュッパチャプスの飴玉だった…
蘇芳
「あっ、この前、忘れたヘッドフォンだ…
飴玉は…お前…わざわざコンビニで
買ってきてくれたのかよ…」
蘇芳はコンビニのビニール袋の中身に
大量の飴玉が入っているのを確認した…
「あっはっは…感謝しろよ?
俺って優しいだろう…?俺は、お前を、
やっと色男に仕上げてセクシーボイスに
戻してやったんだ…」
と、友人は誇らしげに、そう言った…
蘇芳
「持つべきものは心の友だな…あと…
色々ありがとな…自炊も出来なくて…」
「なんだ…急に…いつもの事だろう…
さっさと行って来いよ…遅刻すんぞ…」
蘇芳は我に返り…いつものように
ヘッドフォンを耳に当てチュッパチャプスを
咥えて走って駅へと向かった…