お題小説 My hero(マイヒーロー)
第1章 My hero(マイヒーロー)
2
わたしはそんな母親の悲鳴を聞き、慌ててリビングのドアを開け、飛び込んでいったのだが…
「あっ、えっ?」
「あらぁ、おかえりぃ」
なんとそこには、野球のユニフォームを、いや、今、アメリカメジャーリーグで大活躍している選手の背番号の付いたユニフォームを着て、テレビの前で母親が立ち…
そして振り向き、笑顔を浮かべてわたしの事を見ていたのだ。
「え、あ、な、なに?」
いったいその格好は?…
わたしはその母親のユニフォーム姿を見つめ、あ然と立ち尽くしてしまう。
「ほらぁ今さぁ、彼がすっごいホームランを打ったのよぉ」
そうわたしに言ってくるその母親は、目をキラキラと輝かせ…
そうそれはまるで、小さな子供が
『ヒーロー』キャラクターの◯◯レンジャーや、『ヒーロー』アニメの◯◯ムーン等々に憧れ、見ている様な煌めく目の輝きといえた。
「か、彼って、え、ま、まさか?」
「あらごめんね、ちょうど今、ほら、ワールドシリーズのLIVE中継していてさぁ…」
母親はやや興奮気味の面持ちで言ってくる。
「え、ま、まさか、今度は?」
「うん、そうなのっ、今はこのメジャーリーガーの○○ちゃんに夢中なのよぉ」
そう言ってきたのだ。
「え、そ、そうなのぉ…
だって、確かこの前まではさぁ…」
そう、母親はついこの夏までは…
某アイドルグループの追っかけをしていて、そのグッズを買いまくるという『推し活』を盛んにしていたはずだった。
「だって、この前のドームツアーにわたしが付き合ったばっかしだったじゃん」
わたしは呆れ気味に呟くと…
「あぁ、うん、ま、そう、アレはそのぉ、アイドルはアイドルしてのまぁアレよぉ、いったん置いといて…
でもねぇメジャーリーガーの○○ちゃんもさぁ、すっごくカッコいいしさぁ」
「あ、ま、まぁ、そうかもしれないけど…」
確かに今、その彼がメジャーリーグナンバーワン選手と云われていることだけは知っているのだが…
「お父さんはさぁ、それは私のアイドルグループに対する『浮気』だって言うんだけどさぁ…
でもねぇ、あのメジャーリーガーの◯◯選手がさぁ、カッコいいモノはカッコいいんだからさぁ」
確かに母親からすれば、両方とも甲乙つけがたいカッコ良さなのだとはいえるのではあろうが…
わたしはそんな母親の悲鳴を聞き、慌ててリビングのドアを開け、飛び込んでいったのだが…
「あっ、えっ?」
「あらぁ、おかえりぃ」
なんとそこには、野球のユニフォームを、いや、今、アメリカメジャーリーグで大活躍している選手の背番号の付いたユニフォームを着て、テレビの前で母親が立ち…
そして振り向き、笑顔を浮かべてわたしの事を見ていたのだ。
「え、あ、な、なに?」
いったいその格好は?…
わたしはその母親のユニフォーム姿を見つめ、あ然と立ち尽くしてしまう。
「ほらぁ今さぁ、彼がすっごいホームランを打ったのよぉ」
そうわたしに言ってくるその母親は、目をキラキラと輝かせ…
そうそれはまるで、小さな子供が
『ヒーロー』キャラクターの◯◯レンジャーや、『ヒーロー』アニメの◯◯ムーン等々に憧れ、見ている様な煌めく目の輝きといえた。
「か、彼って、え、ま、まさか?」
「あらごめんね、ちょうど今、ほら、ワールドシリーズのLIVE中継していてさぁ…」
母親はやや興奮気味の面持ちで言ってくる。
「え、ま、まさか、今度は?」
「うん、そうなのっ、今はこのメジャーリーガーの○○ちゃんに夢中なのよぉ」
そう言ってきたのだ。
「え、そ、そうなのぉ…
だって、確かこの前まではさぁ…」
そう、母親はついこの夏までは…
某アイドルグループの追っかけをしていて、そのグッズを買いまくるという『推し活』を盛んにしていたはずだった。
「だって、この前のドームツアーにわたしが付き合ったばっかしだったじゃん」
わたしは呆れ気味に呟くと…
「あぁ、うん、ま、そう、アレはそのぉ、アイドルはアイドルしてのまぁアレよぉ、いったん置いといて…
でもねぇメジャーリーガーの○○ちゃんもさぁ、すっごくカッコいいしさぁ」
「あ、ま、まぁ、そうかもしれないけど…」
確かに今、その彼がメジャーリーグナンバーワン選手と云われていることだけは知っているのだが…
「お父さんはさぁ、それは私のアイドルグループに対する『浮気』だって言うんだけどさぁ…
でもねぇ、あのメジャーリーガーの◯◯選手がさぁ、カッコいいモノはカッコいいんだからさぁ」
確かに母親からすれば、両方とも甲乙つけがたいカッコ良さなのだとはいえるのではあろうが…