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Lovers Game 〜光と影〜

第5章 強さは弱さ

『おい晴人、勘違いするなよ?
お前・・・俺に否定されたと思ってるのか?』


晴『…断ったじゃないですか』


『…。お前・・・今着てる制服は?』


晴『は・・?』


『カバンは?靴は?…スマホは?…学費、家賃は、毎日メシくえてるのは・・・❝誰が稼いでくれた金❞で…そこにあるんだ?

お前が、一日・一か月・一年・・・飯食って生きてくのに
自分にいくらかかってるか…知ってるよな?当然。

保護者から離れて自立しようってなら
当たり前に・・・わかってるよな?』


晴『~・・・』



『俺が❝勉強しろ❞っていったのは、そういうことだ
学校の机でじっとしてろってんじゃねぇよ

働こうとする気持ちが悪い事だなんて勿論思わねぇ
とりあえず働く事を経験しようとしてるなら、今はバイトでもしてみりゃいい。
今日ここに自分一人で来た事だけは評価する

自分の力で生きようって本気で思うなら
もう少しだけ❝勉強❞して・・・大人になってから来い
そう言っただけだ

幸い…お前にはすぐ隣に❝立派な手本❞がいるだろうが
・・・ちがうか?』



『っ…』

晴人は走って飛び出した


『晴人っ・・・』

『ほっとけ・・・甘ったれられる環境があるからああなんだよ』


『あんたに関係な・・・・・・じゃないね
ごめんなさい。弟がご迷惑をお掛けしました』


『・・・いつまでも弟の尻拭いすんのやめろ
弟のためにもなんねーぞ』


泣くのを堪えてるのが嫌でもわかる
そんな廉を尻目に俺もその場を去った



なっさけないガキだな・・・


なんでお前の口からは・・・まぐれでも・建前でも
だだの一度も・一言も出てこないんだ?

一言くらい・・・❝姉ちゃんのために❞・・・ってさ

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