
Kalraの怪談
第31章 三十一夜目:自殺の名所
☆☆☆
この騒動があってしばらくのち、ふと、俺はあの最初にL岬に行った時に撮った写真を見て、目を見開いた。
そこには、突端を背景に肩を組むAとB子が写っていたが、その他に、AとB子の背後に引き込もうとするような無数の手も写っていたのだ。
俺は慌てて、Aに電話した。Aの携帯にある写真も確認させたが、そこには特に何も写っていないと言う。
俺の携帯にだけ?
俺は、携帯を耳から離し、しばらく見つめた。とてつもなく不気味なものを内部に秘めているような気がしてしまったのだ。
そのとき、まだ切れていない、Aとの電話口から、ポツリと聞こえた気がした。
「行かなくちゃ・・・」
電話はそこで途切れた。
この騒動があってしばらくのち、ふと、俺はあの最初にL岬に行った時に撮った写真を見て、目を見開いた。
そこには、突端を背景に肩を組むAとB子が写っていたが、その他に、AとB子の背後に引き込もうとするような無数の手も写っていたのだ。
俺は慌てて、Aに電話した。Aの携帯にある写真も確認させたが、そこには特に何も写っていないと言う。
俺の携帯にだけ?
俺は、携帯を耳から離し、しばらく見つめた。とてつもなく不気味なものを内部に秘めているような気がしてしまったのだ。
そのとき、まだ切れていない、Aとの電話口から、ポツリと聞こえた気がした。
「行かなくちゃ・・・」
電話はそこで途切れた。
