
バニーガールホール
第14章 深夜の店番の後……
クスクスクス…とあのいつもの…
口元を押さえて笑う…上品な
笑い方でユイが笑って。
そのユイにつられる様にして
俺も…はははと…笑った。
「まぁ…丁度…他に誰も居ないし…
今日は話すつもりはなかったんだが…」
俺はそう言いながら
カウンタ―の上に1枚の紙を
ユイの方に向けて出した。
『これは?』
「3ヶ月後に…うちの会社が
携わってる…イベントがあるんだ。
地元の飲食店と酒蔵を集めて、
地酒のイベントをするんだけど…、
ユイも…そこに参加しないかと思って」
地元の酒蔵や地元の飲食店が
参加するイベントを…3ヶ月後に
公園の芝生広場で開催する。
試飲と…フード類の提供はあるが
ユイには地元の酒蔵の
日本酒を使ったオリジナルの
カクテルを提供して貰えないかと
加藤さんが…声を掛けてくれた。
地元の美味い酒を
もっと美味しくするアレンジを
ユイに考えて貰いたいと…
参加する酒蔵の日本酒7銘柄を
使ったカクテルをイベントで
提供して欲しいと…伝えた。
「…と言う話…を…しろって
言う話…だった…んだよ…。
まだ…時間もあるし…、
ユイの…その腕を…発揮できる…
場所に…ならないかなと…思ったんだが
ちょっと…考えてみてくれないか?」
