
バニーガールホール
第14章 深夜の店番の後……
『邪魔ばっかり…しないで…下さい…』
「もう…片付けは終わったのか?」
『はい、上に…行きましょうか…?』
表のドアは閉まっているので、
裏のカーテンから…通路に出て。
エレベーターでレンタルルームの
受け付けのある3階へと移動する。
その僅かな移動の時間でも…
狭いエレベーターの中で
ユイが俺にキスをして来て…。
ユイのキスから…ユイの…
感情の昂りを…感じる……。
「随分と…今夜のユイは大胆だな……」
『今夜は…そんな夜な…だけです…、
私にだって…そんな夜ぐらいありますよ』
レンタルルームで…受付をして、
今日は金曜日だからいつもよりも
料金は割増しになるみたいだったが…。
ユイが……いつものように…
安い部屋の料金でラビットハウスの
スイートルームを使えるようにしてくれて。
フロントで鍵を受け取って、
ユイとまたエレベーターに乗って
スイートルームの有る…
6階へと移動する…。
『ご存じですか?この上に…
誰も知らない秘密の部屋があるって』
「この上?このビルは6階建てだろ?
この上にあるのは屋上じゃないのか?」
エレベーターのボタンを見ても、
表示は6までしかなくて
この上に部屋があるとは思えない。
『だから…秘密の部屋…なんですよ…』
