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微熱に疼く慕情

第3章 【甘く麻痺していく心情】






預けてた頭がムクッと起き上がり、
「今からはシラフでガチの俺の気持ちね」と再び話し始める



「俺は橘さんが好き、諦めたくない、酔っ払いの俺も言ってたけど俺を利用すれば良い、その人の事が忘れられなくてまだ好きなままでもそれごと愛するから……だから傍に居て欲しい、俺を選ばない選択はしないで」



「で、でも…」



うわ……またキスしてきた
だから拒めないんだって
こんなの、最低でしょ?



「俺を選んで?後悔させないから」



今度は、肩を抱かれてのキス……
舌が入ってきた……
平気で絡ませちゃうような女だよ?



「先輩の事、傷付けたくない…」


「だったら尚更チャンスちょうだい、モノにしてみせる」



ちょ……何回キスするんですか
夜の公園とはいえ、街灯の下だし見られてるかも
ちょっと長いから私から離れる
至近距離の上目遣いは一番自信ある……
抑えきれなくさせちゃうね



「持って帰りたい……良い?」


「え……」



乗り込んだタクシー
シートベルトを挟んで手を握り合う
確認だけど相手の人とは不倫とかじゃないよねって聞かれた
手の届かない人って言ったからだと思う
そこはきっぱりと否定しておいた
明島さんは独身だもん






先輩……私、本当にこのまま先輩と進んじゃって良いんでしょうか


良いよ、そう言った俺の責任だから気にしないで


どうしてそこまで私を…?


もうめっちゃ好きなの、理屈じゃないんだよ


後悔しますよ、そのうち


するとしたら此処で自分の気持ちに蓋しちゃう事だな


私、めっちゃ我儘ですよ?もう引いちゃうくらい……


お、良いねぇ、どんと来い


あと、めっちゃ薄情…かも知れません


もうさ、何きても気持ち変わんないから観念しな?





先輩……ありがとうございます、私なんかを選んでくれて


俺の方こそ、俺に流されてくれてありがとう


ねぇ……笑





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