
微熱に疼く慕情
第5章 【陶酔させてく純情】
完全に嫌われてると思っていたけど
話すと意外にもそうじゃなさそうな気もしたきたが……
今から何を言われるのでしょうか
「その見た目で男に媚びないとことか凄いよね」
………えっ!?
「わかるわかる、私がこのビジュアルならもっとブチかましてる」
「アハハ!何ブチかますのよ!」
「大人しそうとか真面目そうなイメージだったけど眼鏡外した件で男たちの橘さんを見る目変わったじゃない、めっちゃアピられるけど普段通りの塩対応だよね、その最後まで貫き通す?感じが好感持てる」
………と、熱弁されました
こんな女子たちも居てくれたんだ
総務、受付等、部署はバラバラでも同期入社らしい
「彼氏は同い年?」
ついにこの質問が来てしまった
隠すのはバレた時に申し訳ないよね
でも出来ればまだ明確にはしたくないんだけどな……
「年上…です」
「え、何歳差?」
「2つ…ですかね」
「えー、丁度良い年の差じゃない?え、橘さんって普段、彼氏の前では甘えたりするの?」
「あぁ……あはは、甘えれてるんですかねぇ……甘えられる方が多い気がします」
うわ〜我ながら何言っちゃってるんだろう
先輩、ごめーん………
普段のキャラからしたら私が恋愛トークなんて
一番似合わないタイプだけど、聞かれた事に関してはなるべくきちんと答えてしまう
そんな様子の私を見て、クスッと笑いながらお局様も行ってしまった
なんとその後は夕食の時間まで女子と戯れているなんて誰が想像出来ただろうか
「部屋で話そう」と誘われ、彼女たちの部屋へ
浴衣姿の私たちを他の社員たちが振り返って見てる
掛けない方が良いと言われたけどやっぱり恥ずかしいから…と掛けて歩く
途中で先輩とも目が合った
同僚の方とお話してたみたい
女子と居る私を見て驚いたかな
