
微熱に疼く慕情
第5章 【陶酔させてく純情】
何それ……何処かの歌詞であるようなセリフ
肩に触れて来られて、本当は振り解きたい自分と
抱き締めて欲しい自分が混在してる
「触れて良い?」っていちいち聞いてくるから
「ヤダ」って言っちゃう
昔から天の邪鬼なんだってば……
「今凄く、抱き締めたい……お願い、一華……」
吐息がかかりそうな近い距離感なのに
触れる事を許したらどうなっちゃうの…?
「だから……ムカついてるんですって……」
「何でもする……ごめんなさい」
「もう同室の人、戻って来るんじゃないですか?」
「大丈夫、皆、飲んでたし……遅くまで帰って来ないよ」
「本当…?」
「うん、あいつら飲み出すと止まらないから、本当、この部屋は寝に帰るだけだよ」
確証はないけど、先輩がそう言うならそうなんだろう
ゆっくり顔を見せる
「やっと見れた」って抱き締められる前に両頬をムギュッと優しく抓った
「イテテ…ごめん」と謝る先輩を今度は私が腕を引く
「え?え?一華?どうしたの?」
部屋を進んで行く先は備え付けのバスルーム
我慢出来なかった
ちょっと優しく出来ないかも
服を着たままシャワーを出した
びちゃびちゃになっちゃった2人……
「一華…!?」
「脱いで」
「え?え?」
「早く脱いで!」
濡れた服を脱がせて私からキスをした
「んん……さっきから嫌な匂いさせないで」
「え?あっ……ごめん」
あの女の香水が鼻についてイライラしてた
私も濡れちゃったじゃない
先輩の部屋の浴衣、後で借りよう
シャワーをお互いに浴びながら深く舌を絡め合った
これ以上はマズい……
先輩のが硬くなっちゃう
「ハァハァ、一華……」
ダメ……まだ離れないで
煽ったの、そっちなんだからね………
