
微熱に疼く慕情
第8章 【壊れていく劣情】
一体、何がどうなっているのか……
もうわからない……
日曜日の真っ昼間、私の家で何が起きてるの…?
頭が追いつかないです
こんな状況、初めてなので
修羅場…?
うん、修羅場……なのでしょうね、トホホ……
私を挟んで、リビングのソファーに何で居る…?
どんなリアクションしたら良いかわからなくて頭パンクしそう……
魔のトライアングル………
魔の三者面談……?いや、ふざけてる場合じゃなくて
あぁ、神様、私は公開処刑されてしまうのですね
「一華」って呼ばれるだけでビクッと肩が上がる
左隣には先輩
もう冷却期間は終わって仲直りエッチするはずだったよね
恐る恐る顔を上げて目を合わせる
「一華、どういう事か説明出来る?」
こ、怖い………圧が、凄いです
そして、そんな空気を読まないもう一人……
反対側から手が伸びてきて名前を呼び、私の顔を向けてくる
「そんな言い方じゃ、一華が何も言えなくなるでしょ、彼氏ならもっと優しく諭してあげなきゃ……ね?一華」
こ、こっちも怖い……何なの?
何で……2人一緒に来るの?
どういう繋がり?
「そこでバッタリ会ったから」って友達じゃあるまいし
でも声をかけたのは先輩の方からだと聞いてびっくりした
だからって少し話したくらいでなに意気投合してんのよ、大智…!
わかってる?今、私、元カレと今カレに挟まれてんの!
「わ、わかってるよ、責めてるわけじゃないんだ、一華からちゃんと聞きたくて……」
え……何を?
元カレです、今はセフレですって言うの?
ごめんなさい、まだ関係続いてて…って最後は泣き落としすれば解散出来る?
ダメだ、そんな簡単な事じゃないって我に返る
地獄じゃない?
いや、この場を招いたのは私だ
どうする…?どう切り抜ける…?
今だけ泡になって……消えたい、です
