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微熱に疼く慕情

第8章 【壊れていく劣情】






ていうか、良いんですか?
こんな女で……
他人ともセックスするような女が彼女で……
自分の親に紹介出来る?
いつかは自分だけ見てもらえるって思ってる?
先輩が言ったんだよ、受け入れるって……
その意味、履き違えてないよね?



「一華?」


「ん…?」


「退院したら、やっぱり一緒に住まない?またこんな事があったらって思うと居ても立ってもいられないんだよ、一番近くに居れなかった事、一生後悔してく人生は嫌なんだ」


「あぁ……えっと、ごめん」


「え…?」


「元々、そういうつもりはなくて、今のままじゃダメかな?同棲とかあまり良い印象なくて」


「じゃ、結婚しよう」


「えぇ…?」


「俺はいつでもしたいって真剣に思ってるよ」


「でも、私…」


「彼とも、会って良いよって言っても?」


「うん……ごめんなさい、本当、隼人さんがダメとかじゃなくて自分の問題っていうか……向いてない、そういうの」



手を握られながら酷な事を言ってる



「だからって別れないよ?」


「うん……でもこの先、本当に好きな人が現れたら…」


「だからそんなのないって…!」



結局、抱き締められてこの先はいつも有耶無耶になってしまう……
嫌だ、別れない…の一点張り
これ以上は私も言えなくなる
背中に手を回して抱き締め返す



「うん……ごめんね?不安にさせてばっかだね」


「一華が居ないとダメだって言ったろ?やっと受け入れたばかりなのにそんな事言うなよ」


「ごめん……」



泣いてる…?
誰か入って来るとヤバいな、この状況は……



「隼人さん、顔見せて?」



やっぱり泣いてる、ティッシュで拭いてあげる
「こんな私の何処が良いんだか」って言ったら
手を止められて
「何処探しても一華以上の人なんて居ないよ」と
キスされてしまった








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