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微熱に疼く慕情

第8章 【壊れていく劣情】






「あ……指、汚れちゃったね」と掬ってくれた人差し指舐めてあげたらびっくりさせちゃった
スプーン置いてそのまま舐めしゃぶったら…?
「もう大丈夫です」って顔真っ赤にして何それ、スイッチ入っちゃうんだけど……



「あの、橘さん…?」


「ん…?」



チュパっ…と口から離す
固まっちゃって可愛い
覗き込んだら「誂わないでください」って
そんな顔もしちゃうんだ…?
私に見せたら終わりだよ…?
舐めてた指に指を絡ませていく



「ちょ、ちょっと…」


「え、こういうの、嫌い?」


「いや、そうじゃなくて、何ですか?食事…しないと」


「うん、ちゃんと食べるよ」



ねぇ、手握ってるだけだよ?
照れ過ぎじゃない?
女の子とこういうのしない?
免疫ないの?



「た、橘さん…っ」


「イヤ?」


「だからこういう事は…」


「イヤじゃないんだ?んふふ」



ニギニギしている手を引き寄せて顔を近付けたら…?
「ちょちょちょ、何してるんですか?」ってテンパってる
「ごめんね、一瞬だけ」と唇重ねたらフニャァ…って力抜けたの
あれ、これイケちゃう?
ハム…と唇甘噛みしたらもう倒れちゃいそうだからここまでにしておくね



「ごめん、堺くんが可愛いからつい、」


「か、彼氏さん居るんじゃないんですか」


「居るよ……ダメ?」


「ダ……ダメでしょ」


「ふーん、ダメなんだ?」



絶対、ダメじゃないでしょ?
まだキスしたそうな顔してるよ?
もう一押しかな?
スクラブに手を掛けて引き寄せたら……
重なる一歩手前で寸止め
最後はちゃんと自覚してもらわないとね



「キス、して良い?」


「ダメ……です」


「我慢出来ない……」


「ちょ、ちょっと……待って…っ」


「待たない」



んふふ、ほら、くっついた……
拒まないじゃん、可愛いね……
舌入れて良い…?良いよね……




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