
微熱に疼く慕情
第11章 【普遍的な真理】
その日は一緒に私の家に帰った
ご飯を2人で作って食べて、シャワーを浴びたら
執拗なセックスが待ってるの
翌日も仕事なのに夜中まで続いた
気が済むまで抱いて良いよ
嫉妬させた日はそうするって決めてる
決して相手だけを攻めたりしない
自分にも落ち度があったんだって見つめ直す
じゃないと採算合わないでしょ?
全てはバランスだとも思うの
深く、長く付き合う為に自然と身に付いたスキルかも知れない
「ごめん」って愛し合った後に言わないで
「愛してる」って言って
例え私が、谷川さんと2人きりで居たとしても
気にしなくて良いよ
彼氏なんだし、堂々としてれば良いの
私だけを信じて、私だけに溺れて
なかなか寝かせてくれなかったから
使われていないであろう会議室で休憩を取って
仮眠していた
誰かにトントンされてビクッと飛び起きる
目の前には谷川さん
会議室使うんだと慌てて行こうとしたら
躓いて胸に飛び込んだってドラマみたいな展開
「ごめんなさい」ってかなり顔が近い
メガネを外したまま至近距離で見つめ合うのは
先輩的にはアウトなんだそう
自然とそうなっちゃったんだから仕方ないと思う
で、どう説明しようか、今の状況………
離れたけど、また引き寄せられる
やっぱりイケメンは慣れてる
こんな美味しいシチュエーション逃すわけないよね
「ちょっと…」
「可愛過ぎる橘さんが悪いんです…」
「え…?」
「クレームは後で聞きます、ごめんなさい」
「え?」
ギュッと抱き締められてる
谷川さんの心臓の音が凄く響いてて伝わってきた
「たまたま次の会議の用意しようって思って入ったら…橘さんが居て、それだけでもドキドキするのに寝顔とか見れて舞い上がっちゃって……ずっと寝顔見てるのもキモいなって思ったから起こしたんです……そして今に至ります、ごめんなさい、離れます…」
