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微熱に疼く慕情
第2章 【動き出す熱情】
「一華!」
「ん…」
当たり前のように駅まで迎えに来る大智に荷物を持たせる私
並んで歩くと、車道側に来るし、服装や髪を褒めてくる
ご機嫌取りしてるな〜と思いつつ、一緒にスーパー寄って買い物して、ドラッグストアで体温計も買った
両手に大量の荷物持たせて家まで帰る
雑に扱っているのに何でそんな嬉しそうなのか
「全然片付いてないね」
「え!これでも片付けたんだけどな…」
片っ端から整理整頓の仕方を教えて要らない物も捨てさせた
そんな優柔不断にしてるからモノが増えていくんだ
私も人の事言えた義理じゃないけど、大智よりかはマシだと自負している
「さっきから何をメモしてるの?」
「この部屋に必要な収納BOX、後で検索してみようと思って」
すご~いって感心してる場合じゃないのよ
ある程度整頓したら上から下へ掃除していく
「一華居るから楽しい」
「よそ見しないで、ちゃんと拭いて」
大智に対しては完全にS化してしまう
それで悦ぶ大智は相当なMだったんだな……
「一華、次は何したら良い?」
「ヤバ、もうこんな時間だ、野菜洗って」
「りょーかい」
今度はキッチンに並んで立って料理していく
本当に料理した事ない人って洗い方から教えていかないといけないの
めちゃ時間掛かるけど、自分で出来るようにならなきゃね
「お、出来た!」って1ヶ所、皮を剥いて見せてくる
こんなんが浮気しやがったのかって余計に腹立ってくるわ
何食べたい?で即答だったカレー
「前に一華が作ってくれた、焼き野菜並べて盛るやつやろうよ」って、あぁ、南瓜とか茄子とかの夏野菜カレーね、思いきり冬ですけどね
まぁ、食べたいなら焼くか……
ていうかまだそういうの覚えてるもんなんだ
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